アート喫茶オリーブ 予定表ブログ

六甲にあるアート喫茶オリーブの開催予定。

バッハのフーガに酔いしれる雪の日。

それにしても、これほど激しく移り変わる天気も
珍しい今日の六甲山。
その麓にある我が喫茶オリーブも
風雨と雪と霰に煽られましたが、そんな悪天候の中、
お客様に集まって頂き、どうもありがとうございました!

今日は御題が「バッハ」ということで、ちょっと硬いムードかと
思いましたが、意外や意外、実にバラエティーに富んだ曲を
色々作曲されていたようで本当に驚きでした。

そんな中でも、個人的に面白いな〜と思ったのが、
「コーヒーカンタータ」。なんと、コーヒー好きの娘と父親が
コーヒーをやめる、やめないで大いに奮闘する歌唱曲なのです。

なんでも、バッハ時代のライプツッイヒでは、コーヒーが大流行で、
8軒も市内にカフェがあったそうです。その中にバッハ自身が出演して
音楽を披露していた店もあったようで、そこで演奏されていたのかも
しれないという話です。ストーリーをざっと上げると、

父と娘登場。コーヒーをやめさせたい父親「子供というのは、
まことに厄介千万!」とどうも興奮気味に怒って娘を説得。
娘は娘で、「日に三度のコーヒーがなければ、干からびた山羊の焼肉みたいに
なってしまうわ」と反論。
さらに、娘はこの世において、コーヒーが如何に美味なるものか歌い上げる。
それに対して、父親は「散歩にも出さないし、流行のスカートも買ってやらんぞ!」
とごねる。「それでも、コーヒーだけは」と粘る娘。

ついに最終手段として、「結婚させないぞ!」と脅かす父親。
これには参った娘も、「もうコーヒーは飲みません」
でも、それならば!とすかさず、要求を突きつけて、
「今日中に運命の相手(婿)を探してきて!お父様」ときました。

さらに、父親が一生懸命探しに行っている間に、
実は「コーヒーを許す」という
証文を婿から取ることを画策したという後日談。
そして、最後にめでたく
「猫はねずみ取りがやめられない。娘はコーヒーがやめられない」
と皆で歌って、ハッピーエンドなわけです。
なかなかドイツ人にしては、
「お笑い系」カンタータじゃないですか?!

ま、そんなわけで非常に真面目な教会オルガンあり、
かなりユニークなお笑いのカンタータありで、
なかなか多彩なバッハの音楽芸術を楽しんだミュージックサロンなのでありました。
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次回は、3月22日午後二時より、マスカーニ作曲の歌劇「カヴァレリア・ルスチカーナ」。
翌日がキリスト教でいう「復活祭」なので、それにちなんだ19世紀末シチリア島の復活祭の
出来事を描いた作品なんだそうです。どうぞ、お楽しみに!